終わったあともドタバタでレポートが遅くなりましたが、11/19(日)に赤間神宮・龍宮殿にて上演させていただいた平家物語抄録「波の下の都」、おかげさまで2ステージ盛況のうちに終えることができました。

会場・オンラインでご覧いただいたお客様、この特別な会場での上演をお許しいただいた赤間神宮様・龍宮殿の皆様、出演者、スタッフ、およびポスター・チラシの設置やチケット販売にご協力いただいた多くの皆様・・・深くお礼申し上げます。ありがとうございます。

右から、赤間神宮水野宮司、琵琶・高木青鳳さん、語り・江原千花さん、作演出・富田剛史

もちろん反省点もいろいろとございますが、内容的にはとても良い舞台になったのではないかと思います。ぜひまたいつか、この舞台をお届けできたらと思っております。

生の舞台を作る「場の力」と

再演を繰り返して深まる「時の力」

何といっても今回大きな力となったのは、赤間神宮という場の力です。安徳帝が、平家一門が見守るこの場で、この物語を令和5年の皆様にお伝えできたことは、送る側にも受け取る側にも特別なことでありました。

会場ご来場者にはこの日の御朱印も賜り、まさに参詣と観劇の同時体験を実感されたのではないでしょうか。

下関あたりでは、昔から法事などに琵琶師を呼んで「平曲(平家物語)」を聴くことは珍しくなかったそうです。平家の末裔でもない人がそうするのは、やはりこの物語を聴き、または語り継ぐこと自体が平家の鎮魂、地域に眠る神の鎮魂、そしていつの世にも繰り返す栄枯盛衰の無常と戦乱の果の代償を忘れないための「祈り」のような行為だからでしょう。

今回は、これまでにも増して、泣いていらっしゃる方がたくさんいらした印象を受けました。お客様の年齢層もかなり幅広く、それぞれの年代に近い登場人物に想いを投影されていたのではないかと思います。

そして、場の力もあるとは思いますが、演者お二人の成長もとても大きな力でした。

5年前に出会った時には少女のようだった江原千花さんも28歳となり、その間にコロナ禍や世界を取り巻く大きな変化があって、ぐっと演技に深みが増してきました。今後が楽しみです。

また、高木青鳳さんはこの間に結婚、出産、育児…と、大きな変化を越えてのステージ。お子さんも成長してきた今年、より安徳帝や徳子、二位の尼の想いを汲みながらの演奏となったと、終演後本人もコメントしておられました。

こうして同じ物語を、少し期間を空けつつ再演を繰り返すことで、ワインが熟成するように生の舞台も徐々に深まっていきます。初演から何度も御覧頂いているお客様もいらっしゃって、そんな演者の変化・成長も感じて頂けているのではないかと思うと、それもまた嬉しいことでありました。

ぜひまたご覧頂きたいですし、過去にご覧になったことがあるあなたも、ぜひまた見て頂ければ嬉しく存じます。

アーカイブは視聴は 12/5(火)まで

公演は終了しましたが、公演の様子を録画したアーカイブは、12月5日(火)までご覧になれます。観たかったけど、見逃した・・・というあなた、もし間に合うようでしたら。ぜひ御覧ください。

また、音声ガイドブック「関門時間旅行ガイド」も、会場でも大人気でした。こちらも合わせた特別セットもございます。

ご視聴のお申込みは以下からどうぞ。

「波の下の都」オンラインアーカイブ(12/5火曜まで視聴可能)

<h3><strong>琵琶朗読劇 平家物語抄録『波の下の都』夕回をオンラインで</strong></h3> 安徳天皇を祀る赤間神宮での初公演、全国からオンラインでご参加下さい。 こ…

赤間神宮での「波の下の都」 やはり特別だった” に対して4件のコメントがあります。

  1. 相戸 ミドリ より:

    関西に帰るフェリー乗り場でチラシを見かけ、帰宅してネットで申し込みました。かねがね筑前琵琶の演奏を聞きたかったのでこのご縁がとても嬉しかったです。私は奈良の西ノ京に住んでいます。奈良は平家の焼き討ちにあって大切な寺社も仏像も町もが焼失したそうです。その平家の壇ノ浦での滅びいくお話は、琵琶の音色とともに諸行無常の感を深くするものでした。次回も是非。観劇したいと思います。

    1. 富田 剛史 より:

      ミドリ様、コメントありがとうございます!!お楽しみ頂けて嬉しい限りです。
      そうですか。フェリー乗り場にもポスター・チラシを配架しに行ってよかったです。
      関門時間旅行の舞台参加や、ガイドブックのご購入は関西の方がけっこう多いのですが、やはりフェリーでの行き来があるからですよね。平家も宮本武蔵も坂本龍馬も瀬戸内海を船で行き来していました。ぜひ現地でも観ていただける機会を作れるように、また上演を企画したいと思います。

  2. 岡 正治 より:

    私の故郷佐賀県鹿島市の祐徳院の辺りには、平姓の方達がおられます。
    また、私の姓も瀬戸内や福岡県遠賀郡に多いようで縁を感じています。
    そんな想いで「波の下の都」を鑑賞して、心の琴線に触れて思わず涙しました。

    1. 富田 剛史 より:

      コメントありがとうございます!平家の末裔は全国に散って、長い時間が経っても自分たちの出自を子孫に伝え続けて、それが現代になっていろいろなところに同じ様な仲間がいることが分かって互いにつながって「平家会」という集まりを持っておられる・・・と聴いた時に、平家ってすごい一族だなぁ~と改めて思いました。そんな一族は他に聴いたことありません。とはいえ、それは血に由来する性質というよりも「平家物語」という物語の力が大きいのだろうと思います。物語って重要ですね。

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