日本で初めて総理大臣になった男
庶民派の伊藤博文が選ばれた理由とは?

今日は伊藤博文の誕生日。すごく偉い人みたいだけど、映画やドラマってあまり聞かないかも。どんな人なのかよく知らないので、中学生のカンちゃんと小学生のモンくんはお父さんに尋ねてみました。

(父)えっ、伊藤博文を知らないの!?
(カンちゃん)ううん、名前は知ってる。たしか、最初の総理大臣になった人だよね。昔はお札にも印刷されてたって聞いたことあるよ。
(父)そう。1000円札だね。パパはこの人が好きでね・・。じゃあ、どうして選ばれたかはわかるかな?
(2人)さあ・・?
(父)実はな。当時、政府のトップにいた三条実美という人が最有力候補だったんだ。彼は平家の藤原一族という名門でね。
(モンくん)それなら、どうして伊藤博文が選ばれたの?
(父)モンくん、伊藤博文ってどんな人だったと思う?
(モンくん)う〜ん、最初の総理大臣だから、真面目で頭のいい人かなあ。あと、お金持ちだったとか?
(父)決め手となったのは、彼の英語力だと言われているんだ。イギリスにも留学したことがあるからね。
(カンちゃん)そっか! 明治維新で、外国との交流がさかんになる時代だもんね!
(父)その通り。でも、すごいと思わないか? 伊藤博文は、明治維新以降は武士として活躍しているが、なんと、もとは貧農の出なんだ。”豊臣秀吉以来の出世”とも言われていたみたいだぞ。しかも、初代、5代、7代、10代と4度も総理大臣に選ばれている。
(モンくん)すごい人気者だったんだね! しかも”初代”っていうプレッシャーに負けずに、役職をこなしちゃうなんて。きっとコミュニケーション能力が高かったんだろうね。
(父)はは、そうだね(笑)伊藤博文は周防国(現・山口県)出身で、松下村塾の塾生だったんだが、師である吉田松陰から「人と人との関係をとりもつのが上手だから政治の才能がある」と褒められたらしいよ。彼を推薦したのも、盟友の井上馨だからね。
(カンちゃん)頼もしいね〜。庶民の感覚を持っていて、仕事ができて、人気者。こんな人にはリーダーを頼みたくなっちゃうね。
(父)そう、あの時代の人々も、カンちゃんと同じ感覚だったんじゃないかな。明治時代は、とかく世の中が激変した時代。次から次へと新しい制度が生まれる。そうすると、新しい役職も増えるよね。伊藤博文は、新しい役職には決まって選ばれているんだ。枢密院の初代議長、韓国統監府の初代統監、貴族院の初代議長・・。
(モンくん)ちょっと、押し付けすぎじゃない?
(父)まあまあ。それだけ”困った時には伊藤”っていう感覚をみんなが持っていたのかもね。
(カンちゃん)なんか、カッコイイ! ぼくもファンになっちゃった!
(父)(無類の女好きだったことは、まだ秘密にしておこう・・)

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